大阪といえば漫才などのどぎつい関西弁のイメージで街には大きな看板が並び、派手なファッションのオカンがあれこれと世話を焼いてくれる町というのが、よそ者の考えるイメージです。食べ物もたこ焼きやお好み焼きといった粉もんが中心で、とにかく人も食べ物も強烈な個性を持った町だと勝手に思っていました。今から30年ほど前に就職した会社の本社は難波にあり、たまに出張でいくとそのディープな大阪ミナミの雰囲気に圧倒されていました。くいだおれ人形をはじめとしたパワフルで個性的な店や看板。数年前、USJの帰りに家族で心斎橋筋を歩いたとき、そのパワフルな街の雰囲気にのまれっぱなしでした。しかし、休日に道頓堀あたりにいる人は観光客が多く、関西弁はあまり聞かれず、オカンファッションの女性を見かけることはあまりありませんでした。
それに対して、キタの梅田は地元の人たちが集まる町。駅前は再開発でスッキリとして、大きな派手な看板もありません。百貨店や商業施設、オフィスなどが並んでいるさまはミナミに比べるとおとなしくて没個性的ともいえます。しかし、ここにきている人達は圧倒的に近隣市町村から集まってきているようで、周りで関西弁が飛び交っていました。よそ者にはそれが大阪のものなのか他の地方のものなのかわかりませんが、ここは関西圏なのだとしみじみ感じました。人々の歩くスピードもミナミよりはやい気がしました。
キタエリアでは、お好み焼きやたこ焼きの店もあることはあるのですが、それよりはしゃれたレストランやカフェが駅前には目立ちました。
ミナミの道頓堀あたりにはお好み焼きやたこ焼きのお店や屋台がひしめいていました。大阪の飲食店は競争が激しいせいか、どこもお値打ちでおいしいお店が多いように感じます。すました感じのお店もあるのですが、やはり庶民的なお店が多く、味もボリュームも満足できます。高くておいしくないようではこの町では生き残れないのだと思います。
キタとミナミで印象が全く違う大阪の街ですが、どちらも等しくパワフルでした。